*** 新カードレイアウト:両面カード ***
*** 新キーワード処理:変身 ***

イニストラードの世界では、多くのクリーチャーが闇の面を隠している。イニストラードのセットでは両面カードが導入される。これは初の“Deckmaster”の裏面の無いマジックのカードである。そのカードには、代わりに2つの面がある。正面と背面である。新規ワード処理の「変身させる」は、そのカードをある条件下で一方の面からもう一方の面へ変更させることである。

カードの正面の左上には太陽のシンボルが描かれている。背面の左上には月のシンボルが描かれている。これらのシンボルは、各面を識別すること以外ではゲーム上の意味は持たない。

(正面)
《修道院の若者》
{1}{W}
クリーチャー ― 人間
1/1
あなたのアップキープの開始時に、あなたは修道院の若者を変身させてもよい。

(背面)
《不浄の悪鬼》
*黒*
クリーチャー ― ホラー
3/3
あなたの終了ステップの開始時に、あなたは1点のライフを失う。

両面カードの公式ルールは以下の通り。

711. 両面カード

711.1 両面カードとは、カードの一方にマジックのカードの表面、もう一方にマジックのカードの裏面があるのではなく、両方にマジックのカードの表面があるカードである。各面は、そのパーマネントを「変身させる」、あるいは一方からもう一方の面に変える能力を持つことがある。トークンやマジックの裏面を持つカードは変身させられない。(701.25「変身」を参照。)

711.1a.両面カードの正面は、左上に太陽のシンボルがあることで識別される。

711.1b 両面カードの背面は、左上に月のシンボルがあることで識別される。

711.1c 両面カードが公開領域にある間、各プレイヤーは両方の面を見ることができる。

711.1d 両面カードの背面がクリーチャーである場合、そのカードの正面には、その背面のパワーとタフネスが、テキスト欄の右下に斜体灰色の文字で書かれている。これは注釈文であると見なされ、ゲーム上は効果を持たない。

711.2 両面カードの各面は独自の一連の特性を持つ。

711.2a 戦場以外のあらゆる領域において、および戦場において正面が表になっている場合において、両面カードは正面の特性のみを持つ。

711.2b 両面パーマネントの背面が表になっている場合、それは背面の特性のみを持つ。背面にはマナ・コストが無い。それは色指標(202.2e参照)の色を持つ。

711.3 それが変身できるかどうかを決定する場合を除き、呪文や能力やルールが両面パーマネントの情報を必要とする場合、それは現在表になっている面が与える情報のみを見る。

例:《クローン》が戦場の《野生の血の群れ》(両面カードの背面)をコピーした状態で戦場に出る。その《クローン》は《野生の血の群れ》のコピーとなる。《クローン》自身は両面カードではないため、それは変身できない。

例:プレイヤーが《細胞形成》をプレイし、《クルーインの無法者》(両面カードの正面)をターン終了時まで《先兵の精鋭》(2/1の人間・兵士・クリーチャー)のコピーにした。その後、そのプレイヤーは《月霧》をプレイした。そのテキストの一部には「すべての人間を変身させる。」と書かれている。《先兵の精鋭》のコピーは両面カードであるため、それは変身する。その結果、そのパーマネントは背面が表になるが、そのターンの間は《先兵の精鋭》のコピーのままである。

711.4 両面カードを呪文として唱える場合、それはその正面を表にしてスタックに置かれる。両面カードは裏向きに唱えられない。601「呪文を唱える」を参照。

711.5 両面カードは、つねに正面を表にして戦場に出る。

711.6 両面パーマネントは、つねに「表向き」(110.6参照)の状態を持つ。両面パーマネントは裏向きにできない。呪文や能力により両面パーマネントが裏向きになる場合、何も起こらない。

711.7 両面パーマネントが変身する場合、それは新しいオブジェクトになるわけではない。そのパーマネントに適用される効果は、それが変身下の地も適用され続ける。

例:《村の鉄鍛冶》(両面カードの表面)がターン終了時まで+2/+2の修整を受ける効果を受けていて、その後に《村の鉄鍛冶》は《鉄牙》へと変身した。《鉄牙》はターン終了時まで+2/+2の修整を受け続ける。

711.8 何らかの効果によりプレイヤーがカード名を1つ指定する場合、そのプレイヤーは両面カードのいずれか一方の面のカード名を指定できるが、両方は指定できない。

711.9 プレイヤーは、両面カードが非公開領域にある場合に、それが同じ領域にある他のカードと区別が付かない状態にしなければならない。そのために、両面カードのオーナーは完全に不透明なスリーブを用いるか、チェックリストカードで代用しなければならない。認定トーナメントでは、両面カードをプレイするための追加ルールが適用される。100.6を参照。

711.9a.チェックリストカードが使用される場合、それが表わす両面カードは、ゲームの開始(103.1a参照)よりも前に脇に置かれ、ゲーム中に使用可能な状態でなければならない。チェックリストカードは、それが両面カードを表わすのでないかぎり、デッキに入れられない。

711.9b チェックリストの表は、いくつかの項目に分かれている。各項目には、そのチェックリストカードが表わす両面カードのカード名とマナ・コストと、チェック欄が書かれている。そのチェックリストカードを使う場合、そのチェック欄のうちちょうど1個だけに印をつけ、そのチェックリストカードがどの両面カードを表わすのかを示す。

711.9c すべてのゲームの状況において、チェックリストカードはそれが表わす両面カードであるとみなされる。それはあらゆる領域において、その両面カードの特性を有する。

711.9d チェックリストカードが公開領域に入った場合、そのチェックリストカードは脇に置かれ、代わりにその両面カードを使用する。

変身の公式ルールは以下の通り。

701.25.変身

701.25a 両面カードで表わされるパーマネントのみが変身できる。(711「両面カード」を参照。) 呪文や能力により、プレイヤーにいずれかの両面カードでないパーマネントを変身させるよう指示がある場合、何も起こらない。

701.25b パーマネントを変身させる場合、それを裏返し、もう一方の面が見えるようにする。

701.25c パーマネントを変身させることは、パー蔓延とを表向きや裏向きにすることと物理的行動は同じであるが、ゲーム上は異なる処理である。パーマネントが裏向きになることで誘発する能力は、パーマネントが変身することでは誘発しないし、他も同様である。

* 両面カードの各面には、独自のカード名、タイプ、サブタイプ、パワーやタフネス、能力等がある。両面カードが戦場に無い間、それの正面の特性のみが参照される。両面カードが戦場にある間、それの現在表になっている面の特性のみが参照される。もう一方の特性は無視される。

* 両面カードの裏面は唱えられない。

* 両面カードは、つねに正面を表にして戦場に出る。

* 両面カードの背面にはマナ・コストが無い。背面が表になっている両面パーマネントの点数で見たマナ・コストは0である。

* 戦場に無い両面カードの点数で見たマナ・コストは、正面の点数で見たマナ・コストである。

* 両面パーマネントのみが変身させられる。“両面”とは、常にカードの物理的要素のみを参照する。これは特性ではなく、コピー可能値でもない。例えば、両面パーマネントをコピーしたトークンは、両面パーマネントにはならない。

* パーマネントを変身させても、それにつけられているオーラや装備品は影響を受けない。同様に、パーマネントに置かれているカウンターは、そのパーマネントが変身した後も残る。

* 両面パーマネントが負っているダメージは、それが変身した後も負ったままである。
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